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2013.10.28

「健康経営」お勧めします

先日NHKの情報番組で、「健康経営」というテーマが取り上げられていました。
「健康経営」と聞いたとき、「はは~ん、こりゃ経営方法が健全で、今はやりのブラック企業の対極にある経営のことやな」と思いましたが、そうではありませんでした。(^_^;)

「健康経営」とは、社員を健康にして会社の業績をアップさせる、新たな経営戦略のことだそうです。
その中で、気になった試みをいくつか紹介します。

①居残り残業禁止
夜の残業を原則として禁止し、その代わり始業時間前の残業に対しては残業を認めるという試みです。
夜型の生活を改善するのがその目的で、紹介された会社は夜8時以降の残業は一切禁止し、残業は朝5時から始業時間までとしていました。

②社内部活
社内で部活を行い、スポーツイベントを頻繁に企画することで、従業員さんの体力向上を図る試みです。
そのイベントへの参加や、1人でのウォーキングも含め、活動に応じたマイレージが付与され、健康関連用品などと交換できるシステムにより、社員の参加意欲を高める取り組みもしていました。

③健康診断受診強制
健康診断を受診しなければ、ボーナスを減らすという試みです。
一般健康診断は、労働安全衛生法で受診が義務付けられていますが、多忙や面倒くささを理由に、なかなか受診してもらえないケースが多々あります。
ボーナスに関連づければ、「めんどくさ~」な~んて言ってられず、受診率は向上しそうですね。


この中で、一番興味が湧いたのが、①の「居残り残業禁止」です。
夜型の生活を改善するのが元々の目的ですが、この取り組みを行うことにより、むしろ
残業そのものを減らすことができるのではないか?」と少し違う視点から見てしまいました。

通常定時を過ぎてからの残業は、開始時点ですでに従業員さんは会社にいます。
そのため、「もう少しぐらい居残ってもええわ」という思いから、残業に対する敷居が低くなります。
「なんとなく残業に突入しちゃう」成り行きまかせ状態です。
1日の疲れも出てくるので、残業自体の長時間化も招きます。

これに対して、「朝の残業しか認められない」となると、まずは早起きをし、そこから会社に向かわねば仕事が始められません。
「早く起きて残業すんのん嫌やし~ 起きられへんし~」と、まずは「残業しないでおこう」と就業時間中の集中力が高まります。
「アサカツ」なんて言葉が流行り始めていますが、まだまだ早起きは多くの人にとって、苦手なことだと思います。
それに朝の残業は始業時間までという締切があるので、長時間化に歯止めがかかります。
夜の残業のように、疲れが溜まった状態からのスタートということもありませんので、朝は夜の倍以上のスピードで、仕事が捗ります。


「長時間残業が多くて・・・」と悩んでいる社長さん、「居残り残業は原則禁止し、必要な場合は始業時間前のみ認める」としてはいかがでしょうか?


企業が朝型生活に誘導することは、従業員さんの健康に加え、企業自体の経営健全化にも直結します。

番組では、設備投資の必要なものも含め、様々な「健康経営」が紹介されていましたが、いずれも、健康管理を従業員さんまかせにせず、企業が積極的に従業員さんの健康を作り出していくという姿勢が看て取れました。
この姿勢を基本に据えれば、特別な出費をしなくとも、アイデア次第で効果的な取り組み、イロイロとできそうですね。(^^)

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