ブログ
2013.10.12
ダンダリン第2話
第2話は、いわゆる「名ばかり管理職」でした。
ざっくり言えば、労働内容に関してほとんど権限を持たない労働者を、管理監督者に仕立て上げることによって、使用者が残業代不支給を正当化しようとする手法です。
ドラマにもあったように、残業代を支払わなくてよいとされる「管理監督者」(労働基準法第41条2項)と認められるには、相応の権限と待遇も付与されている必要があります。
ドラマの中で、使用者である社長が、管理監督者には残業代を支払わなくてよいはずだと主張していましたが、部下のシフトも自分のシフトも決められず、待遇も通常のバイトと大差ないのであれば、とうてい「管理監督者」とは認められません。
管理監督者制度は、残業代不払いの抜け道として利用できないということです。
エンディングの場面で、名ばかり管理職にされた店長は、「自分が法的にどのような状態にあるかについて、これから勉強する。」という趣旨のことを言っていました。
多分、このような従業員さんはこれから増えてくると思います。
労働者である従業員さんも、自分の権利を理解し、考える時代に入ってきています。
このことは、労働基準監督官という、世間的にはマイナーな仕事がドラマ化されていること自体からも明らかです。
初回の視聴率は11%ほどで、さほど高くないそうですが、それでもテレビを見ている人の総数を考えれば、かなりの人が見ていることになりますね。
そのうちの一部の人でも、職場の違法状態をただすため、具体的な行動に出るとすれば、社会現象ともなりえます。
そうなれば当然、社長さんの側も、今まで問題が起きなかったからといって安心はできませんね。
労働に関する法律が、ご自身の会社においても現実に適用があることをしっかりと認識し、法律にそった職場を整備することが求められます。
社長さんと従業員さんがお互いの権利と義務をしっかり理解した上で、協力し合って、よりよい職場を作り上げていくことのできる企業が、これからも発展していくのだと思います。
第2話も突っ込みどころ満載でしたが、長くなるので「ドラマへの突っ込み」は次回にしますね。